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バスに乗り、一番おちつく後ろの席に着く。別にバスの中を観察するつもりなんて毛頭無いが、一番落ち着くのはバス全体が見渡せる一番後ろの真ん中の席だ。だが今日はとんでもなく落ち着かなかった。「見られている・・・。」斜め前の席からの視線を感じずにはいられなかった。その相手は小奇麗な女性の・・・カバンだ!

カバンに描いてある奇妙な生き物が私を見ている。コーヒーカップに顔があり、人間の体がくっついている。その顔は丸や三角や四角を用いた、ロボットのような見た目のいったって普通のキャラクターなのだ。しかし、そいつが私を見ている・・・多分こんなに奇妙な気持ちにさせる原因はそいつが持っているコーヒーカップにあるに違いない。コーヒーカップ君が持つコーヒーカップには、コーヒーカップ君と同じ顔がついている。怖い!!

この怖さは合わせ鏡をした時にひどく似ていた。鏡の中には鏡があり、その鏡の中にも鏡があって・・・その中の私は私を見ている。私の持つ鏡の中の私がまた、私を見ている。

複製されたものが私に恐怖を与える。複製されたものは際限なく増えてゆくような気がしてくる。みな同じ顔をしている、非生物的だ。しかし生物の根幹を成すあの二重螺旋もまた複製を仕事にしているらしい。この世界は複製であふれているのだろうか?

小奇麗な女性がバスを降りるとき、コーヒーカップ君がいるそのカバンの裏側にもまた彼がいたことに私は気づかされたのだった。その瞬間、私が目を覆いたくなったことは言うまでもない。
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