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地球がでこぼこのないほんとの球であるとして、そのまわりにロープを一周まく。隙間なくぴっちりまいたとする。(つまりロープの長さは40000キロということになる)。
このときロープは地面から高さ0メートルのところにある。
さて、ここでこのロープの長さを1メートル伸ばす。一部分だけ偏って弛ませるのでなく、まんべんなく弛ませる。するとロープは少し地面から浮くことになる。これを遠くからみると、地球を、それより少し半径の大きな円がとりかこんでいるような状態にする。
ここで問題だが、このようにきちきちにまいたロープの長さを1メートル伸ばしたとき地面からロープまでの高さはどれほどになるだろうか。
こんなの簡単だ、式をたてればよいんだ。という人はもちろんいるしそれで求めればよい。しかし私は方程式を使うのもつまらない、もっと直観的というか面白い解き方はないか、と思って考えた。
もともと40000キロだったロープが40000.001キロになったということは、1メートルあたり40000000分の1メートル伸びたということだ。そんなわずかな分だけ伸びてもそう余裕はできない、小動物も、ミミズさえも通れないくらいしか地面との隙間はできない。
これはわかりやすい。1メートルにつき0.000025ミリメートルロープが長くなったってかわりゃしないと思って当然だ。これはよい。ロープはあいかわらず地面とほぼ密着したままだ。
そう思ったが大間違いだった。
我々の日々の生活においては、地面は平らといってよい。だからロープを地面から少々浮かしたって、そのために伸びるべきロープの長さはほぼ0なのである。つまり1メートルあたり0.000025ミリしか伸びなくても地面との間にはそれなりに隙間ができるのだ。
こんなことは次のように計算すればすっきりわかる。

2πR+1=2π(R+x)
2πx=1    ∴x=0.16メートル

つまり16センチの隙間が、たった1メートル伸ばしただけで得られるというわけだ。
なかなか驚きである。
ところで、この結論は直観的にはわからない。(多分)
上のような式をたてたおかげでわかることなのだ。
まさか実際にこんな地球にロープをまく問題に生活のなかでとりくまねばならない事態は起こりやしまいが、しかし感覚でどうしてもとらえられないものを目で見てよくわかる形で示してくれるのが方程式であるのだな、と上のようなものを見ると思わされる。少し方程式を見直す瞬間である。

(追)
上の問題の、他の面白い解き方があれば是非教えてください。
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私なら、円周が1m伸びたなら直径にどのぐらい影響するだろうかとまず考えて、
すると円周は直径かけるπだと思い至り、
1をπで割ります。
円周率をおよそ3としてしまうと、
直径は0.333…m伸びるんだなとわかります。
地上からの距離が出したかったので2で割ります。
πを適当に扱ったので0.1666…mとなってしまいますが、
全て暗算で簡単にやることを重視してみました。

地球であろうと真珠であろうと答えは変わらないんだということを気づかせてくれる、素敵な問題だと思います。

中学2年生の教科書(Pp.8-10.、啓林館)で、偶然同じような問題を見つけました。
「赤道のまわりに,地表から1m離して道路をつくったら,どうなるだろうか?」「一周道路と赤道の長さの差が,どうなるか確かめてみよう。」
しかもこれは方程式の単元の導入なのです。「じつは,文字を使うと簡単になるんだよ。」とあります。
記事でも同じようなことをおっしゃっているのでおもしろいなと思いました。もしかして参考にされましたか?
いちこ 2008/05/10(Sat)17:16:42 編集
コメントありがとうございます
なるほど、そのようなやり方でも良かったんですね。
中学の教科書にそんなのが載ってたんですね。知りませんでした。
方程式というと、少なくとも以前の私には、“数学のためのもの”みたいなイメージが強くありました(こういうことはほかの理数系科目にも同じように言える気がしますが)。
地球であろうと真珠であろうと同じだと気付かされてはじめて、方程式というものが、自分の中でほんとうに生きてきたような、そんな感じがします。
日曜担当者 2008/05/13(Tue)22:18:19 編集
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