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この間ひょんなことから炭火を起こして芋を焼きました。薩摩芋は案外きれいに焼けるものです。ほくほく,しかし皮はちょっと焦げてしまい,でもかえってクリスピーでおいしい,そういう状態。別に気取ってかまどを使ったり,盛大に組み木をしたりとか,そういうことはありません。鉄板(拾った)の上に新聞と木炭を置いて,火をつけた,それだけです。後は芋を置いてほっといただけです。
練習途中のイベントだっただけに,時間の余裕が無く,置き火になったところで芋のいくつかを放置して練習に移りました。練習後,既に3時間は経っていたのですが,出てきてみるとまだ火はついていました。芋はよくよく焼けていました。食べられないほどクリスピー。
しかしよく持つものです。十二分に暖かいんです,3時間後の炭火は。もの凄く便利です。ほっといたのに暖かいんですから。我々もはや火鉢なんぞ使いません。炭火とは遠足の代名詞,林間学校の懐古でしかありません。しかし炭火は便利です。今すぐ炭火の実用化を。
…と考えても,今の生活では炭火は使えません。練炭自殺はもはや茶飯事ともいえるんですから。今の生活とは「断熱」の世界でございます。外から入るものは拒み,内からでていくものも止めるんでございます。
火鉢が使えた家というのはある意味隙間風が通るかでした。それは寒いんですが,火鉢を使う空気の余裕があったわけです。今は完全密閉断熱機構の家です。風一つ通しません。それはそれで暖かいものですが,火鉢は使えません。
「現代は密室の中にある」というのは飛躍ですが,そういうイメージをいろいろ過ぎらせることができるような情景が,炭火の向こうに揺らめいて見えました。これだから現代人は息苦しい生活をしている,というようなこじ付けに走りはしません。しかし,「古き良き」とかを語る以前に,すっかりシステムが変わってしまったことを自覚することが必要だろうな,と思った次第です。