孝太郎編集員と、ゲストの方とで、かわるがわる記事を書いてゆきます。孝太郎本体に関するお知らせ(ex.第○号を出しました!)をここですることもあります。
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――高い高い空、この暗闇の果てが見えるかしら
透き通っていて、少し冷たい空気を吸い込む
(これはできるだけゆっくりとね)
無用心に吸い込んではならないよ
なぜなら
生き急ぐと夏が甦(かえ)ってくるからね
まるで機械のような音を立てて
「ギィーーー・・・・・・」と最期に鳴いた蝉が
それを何も言わず見下ろしていた積乱雲が
それを何も思わず見つめていた私が
昨日のことだったか氷河期のことだったか忘れたけれど
遠い昔が、冷たい空気と一緒に私の中に入ってくる
けれど、泣いてはならないよ
「りいん、りいん、りいん」
軽やかで、穏やかで、それでいて憂いを帯びた声につつまれよう
ああ、やっぱり
あの機械音もこんな声だったかもしれない
――高い高い空、この暗闇の果てに辿り着けるかしら
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