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 先日筆者は「人は多くなるほど物に見えてくる」という詞からちょっと唐突な論をぶち上げましたが、今日はその続きとなりうる話です。

 

 自殺、についてです。まあ言っちゃなんですが人気な話題。これについて語るとこの一回ではおさまらないくらいの話をしたくもなるのですが、今日は今年出されました政府の「自殺対策白書」を読んだことから多少、雑感を述べます。

 

 政府の「自殺対策白書」。今年はじめてまとめられた物なのですが、年間3万人を超す人々が自殺している現状を鑑み、2016年までに自殺者の数を2005年の時よりも2割以上減らすことを目標とし、相談体制の充実、インターネットの自殺サイト対策、鬱などへの診断技術向上、そして自殺予防教育、多重債務者への相談体制拡充、多忙な介護者を支援することなどが重点項目として挙げられています。また、高齢者自殺の率の高さが問題になることを懸念する内容も含まれています。

 

 さて、それ自体はようやく政府も対策を文章化し始めたか、と思ったりもするのですが、いささか気になる点が。

 

 何しろ2割減です。20%引きです。それが目標なのです。2005年度が人口動態統計によると30553人。つまり、確認されているものです。その2割ですから6110人くらいです。つまり年間自殺者が(把握した数の上で)来年当たりに24000人くらいで済めば目標達成です。世界に誇れます。そして対策は自殺はいけないんだよ、命は大切だよ、と子どもに教え、「いのちのホットライン」のようなものを設置するわけです。

 

 政策についてはいちいちこれ以上は述べませんが、何か空恐ろしいような気持ちになります。政府が個人の自殺意思にまで口を出すかについてはいろいろ賛否あるかと思いますが、無謀であっても自殺者はゼロにしたい、くらいの意思だけでも示してほしいものです。何か余計な公共工事の出費を抑えるのと同じような感覚で自殺者を減らす、と言ってるような印象になります。筆者は比較的「命は大事なんだよ」と思っているので、余計にその非人間性といいますか、無感覚さというかに敏感になってしまいます。24000人ならいける、というのは何処から来た感覚なのでしょうか。そして真っ先に教育がネタに上がりますが、心配すべきは大人のほうです。

 

 そこで、何時ぞやの詞を思い出すわけです。マクロな視点に立ってもミクロな人間を見失わないでほしい、というようなことをここに「とりあえずの帰結点」として書きましたが、それが欠けてる現場にこうも速く出会ってしまったことが、すこし残念に思えます。
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