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十三参りの時に、好きな漢字を一字選び書けと言われ、「優」と書いたことがあります。最近は自分の成績表に有るかを案じる対象となりさもしいのですが、当時は「優れる」「優しい」というように、一字でニュアンスが広く、自分が目指したい姿を示しているということで選んだのだと思います。
一字でインパクトのある漢字としては六十四画の漢字(表記不能:興を4つ、または龍を4つ)や「凹」「凸」「互」(平行線と角度の問題になりそう)などいろいろ勝手に挙げているのですが、最近思うインパクト漢字は、やはり「躾」です。これは国字だそうです。日本独自。「身」を「美しく」すると言う順で書いて「しつけ」。非常に理念によって創られたの感があります。どこかそういう教育を行ったり、作法を定める分野で創られたのではないでしょうか。文字の形としては明らかにアンバランスな「躾」。でもそんなことは気にせず使われています。
しかし、「しつけ」の実情は「身」を「美しく」するものでしょうか。子どもが世間で恥をかかないために、一人の人間としてやっていけるように、というのが「しつけ」の目的として挙げる人が多いかと思います。でも、後者の名目であっても「しつけ」で行われるのは主には礼儀作法、及び「他人に迷惑をかけない」ための所作。同じ人間としてやっていくべきものであっても食事を作ったり友達を作ったりすることはあまり考えに入りません。食事のマナー、友達に嫌われない、というのは入りますが。
要するに世間に適合させることが「しつけ」なのです。そう考えると「躾」が国字なのが納得いきます。身を美しくなどはやはり建前。現に、「しつけ」の名の下に時に暴力がふるわれますし。加えて、先輩をしつける、兄をしつける、などは絶対に有り得ないシチュエーションです。しつけるのは大人=世間の先輩、しつけられるのは子ども=世間の後輩という図式です。「世間」という流派の中での狭い一本道です。さらに、ペットの「しつけ」ってものもよく聞きます。トイレで便をさせる、などを挙げて。子どもとペット、扱われる次元は同じです。同じ目線で「しつけ」なのです。
「躾」。美しい理念のにじむものですが、どうも空想的、現実乖離的で、字のアンバランスさがそれを反映しているように思えます。