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横顔
いつも人と話すときは、真正面からその人の顔を見て話す。
気恥ずかしいときは、目をそらして。私の話をわかって欲しい時はしっかり目を見つめて。
話をする時以外には、あまりじっと相手の顔を見つめることはない。(少なくとも私はそうである。あなたの場合どうかは分からないが。)
私の頭の中で再生する友達のイメージは、いつも私と会話をするときのその表情である。それはおおかた変化に富まず、一定の彼(彼女)の定義を与えてくれるものだ。そこには友達がいつもどおりの友達であるという安心と、少しの退屈さがあった。
つい先日のことだが、ある人の横顔をじいっと見ている私に出会った。それは男性であったので、まるで恋愛感情を持っているかのようだが、残念ながらそういうお話ではない。彼のイメージは前述した通り私が会話するときの彼であったが、横顔の彼はいつもの彼では無かった。彼はどこか遠く前方に意識を集中させていて、そこには無防備さがあった。私に向かい合う時の緊張がそこには無く、あどけないような大人なような、なんとも言えない雰囲気を醸し出していた。他人に見られていることを意識しないために、自然と彼の内面から光の部分と影の部分が滲んでいた。横顔って不思議だなぁ、正面からじゃ知りえなかったものが見えてくる。彼が今までの人生で歩んできた歴史というか(それは言いすぎか?)、積み重ねた何かまで感じ取ることができた。
私が知っている相手の人間像が、その人の人格全てではない。それはひどく当然のことだが、忘れがちなことだ。定義づけと義務づけが大好きなのが私の性分、なおさら何事も決めてかかってはならない。決めつけて、見えなくなって、最後は後悔する。それだけは、したくなかった。