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 「帝国」や「マルチチュード」の著者の一人で,現代の政治的発言で論争の的となっている考えを発表し続けている,イタリア出身の哲学者アントニオ・ネグリ氏の来日が拒否されてから一ヶ月が経ちました。この出来事が案外早く忘れられているところに残念さを感じます。

 

 現在の形のグローバル化の不条理な点や,「アメリカ帝国主義」では捉えきれない「帝国」の概念など,筆者が不勉強なためまともに例示することも難しいのですが,現在形の問題に対して非常に活発に発言し,それ故政治的な問題にも巻き込まれる氏。今回3月に来日予定があり,日本の主要大学がグループを組んで講演などの体制を取っていて,その方面の人々からはかなり注目を集めていたのですが,ネグリ氏の渡航に際し,それまで不要としていたビザを,ネグリ氏がその急進的な考えゆえ政治思想についてから逮捕歴があることを理由として渡航3日前に請求,かつその逮捕についての詳細な書類の提出を要求し,来日が叶わなかった,という出来事。覚えている方は小数になっているのではないでしょうか。

 

 事実上,来日拒否と言っていいと思いますが,大学で学ぶ現在,事柄の重大さが良く分かるように思います。ある先生が「大学で指導要領を作ったら恐ろしいことになる」という指摘をしていました。研究機関ゆえ,内容が一律に出来ないというのはもう自明のことです。この発言はそれに加えて国とか,権力が大学の内容まで定めたら学問が成り立たない,というところまで含意していると考えます。

 

 政府の対応は極めて姑息の印象がありました。インテリを気取るんなら言論でネグリ氏に反論してみろや,と吐きたくもなります。幸い,自分は多少こうして書いて思ったことをアピールできるので,孝太郎に迷惑をかけつつ,こんな風に今更ながら書いてみたわけです。

 

 もっと怒っていい話やないかな,とも思います。知的に先進的になりたいのに,個人でも国単位でも,こんなに排他的で,かつそれに慣れてしまったら後々恐ろしいでしょうね。
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